KEMPERの機能をわかりやすく解説!【最高峰プロファイリングアンプ】

こんにちは、もつを(https://twitter.com/motsuwo3)です。

「KEMPER」ってよく聞くけど、普通のモデリングアンプと何が違うの?

できることも複雑そうだし。。。

誰か分かりやすく説明してほしい!!

こんな方向けの記事になっております!

プロのミュージシャンにも多く使われている「KEMPER」。どうやら評判が良いのは知ってはいるが、結局どういった機材なのか把握できていないという方も多いのではないですか?

今回は「なんだか難しそうだなあ」と敬遠している方に向けて、

  • KEMPERの魅力
  • 機能の説明
  • サウンドチェック

を交え解説していきたいと思います!

この「KEMPER」という素晴らしい機材を理解できる手助けができれば幸いです!

このブログは見出し、太文字アンダーラインだけを読んでも、大まかな内容が分かるようになっています。

時間がない方や、全部読むのしんどいなって方はそこだけ読んでください!

目次

「KEMPER」とは?

最高峰のプロファイリングアンプ!

「KEMPER」は一言でいうと「プロファイリングアンプ」と呼ばれるアンプです。大事なのは、

「モデリングアンプ」ではなく「プロファイリングアンプ」である

ということです。「何が違うんだ!」という感じでしょうか(笑)

「モデリングアンプ」とは?

モデリングアンプとは、すでにあるアンプのサウンドをデジタル回路を駆使して疑似的に再現しているものです。「アンプシミュレーター」と呼ばれることも多いですね。

最近の何種類ものアンプモードを搭載しているような小型アンプや、マルチエフェクターに入っているシミュレーターなんかはモデリングアンプです。これらも最近はサウンドの質が上がってきてはいますが、本物の真空管アンプと比べると、やはり後者に軍配が上がります。

  • デジタルっぽい音がする(嘘くさい)
  • ピッキングニュアンスを出しずらい

このような意見が多いですね。

「プロファイリングアンプ」とは?

一方プロファイリングアンプは、実際のサウンドを読み込んでそっくりそのまま再現するというアンプです。手順についてはあとで説明しますが、実際にアンプでならした音をそのまま取り込み、そっくりに再現できるいわば「メタモン」みたいなアンプです(笑)

モデリングアンプと違うのは

  • 実際に弾いたサウンドを抽出している
  • アンプだけでなくマイキングなどのセッティングも忠実に再現されている
  • 同じアンプの中でも良質な個体のサウンドを楽しめる

こういった部分です。

プロファイリングアンプは録音したそのままの音を再現しているので、「録音している環境」すべてが反映された音になっています。アンプ、キャビネット、マイキングなどのセッティングですね。

また同じメーカーの同じ機種のアンプでも、多少なりとも個体差や状態の差はあるものですが、録音している音を再現しているということは、その録音した「個体」の音を出力することができるのです。

かなり画期的ですね…!!

「KEMPER」はプロファイリングアンプ。

プロファイリングアンプは実際のアンプサウンドを忠実にコピーすることができる機材!!

世界中の最高級アンプサウンドを楽しめる!

「KEMPER」にはあらかじめ内蔵された、世界中のギター/ベースアンプをプロのスタジオでプロファイルされたプリセット300種類に加え、世界中の「KEMPER」ユーザーが録音したプリセットを自由に呼び出すことができます!

ちなみにこのプリセットのことを「Rig(リグ)」と呼びます。

例えば以下のようなアンプを呼び出すことができます。

Marshall(マーシャル)/JCM-2000

言わずと知れた超定番アンプ。
スタジオに入ると必ずと言っていいほど置いてある。

粘り気のあるドライブサウンドに煌びやかなクリーンサウンドが特徴。

普通に買おうとするとヘッドだけで約10万円ほど

Fender(フェンダー)/TWIN REVERB

フェンダー社が誇る超定番機。スタジオやライブハウスでまあまあ見かける。

「鈴鳴り」と呼ばれるそのクリーンサウンドはまさに一級品。美しくふくよかなサウンドが得られます。

値段は約25万円ほど

使用ミュージシャン:エリック・クラプトン、エリックジョンソン、

Bogner(ボグナー)/ Ecstasy 101B

プロにも人気の真空管アンプ。

中域に粘りのあるドライブサウンドで、特にロックバンドから重宝される。「red/blue」とラインナップのあるエフェクターの方が有名かも?

お値段なんと60万円

使用ミュージシャン:スティーブ・ヴァイ、松本孝弘(B`z)、斎藤宏介(UNISON SQUARE GARDEN)、小笹大輔(Official髭男dism)

MESA Boogie(メサブギー)/Dual Rectifier(レクチ)

HR/HM御用達ハイゲインモンスターアンプ。

交流電源を直流に変換する整流器(Rectifier)が真空管とダイオードの2つ(Dual)搭載していることからこの名前が付いたそう。

お値段約30万円

使用ミュージシャン:カーク・ハーメット(メタリカ)、デイブ・グロール、ジョンペトルーシ(DREAMTHEATER)、DAITA

Diezel (ディーゼル) / HERBERT

こちらもメタラーが好むゴリゴリの凶悪サウンドアンプ。

超重低音ディストーションが売りだが、クリーンもなかなか評判。ハイゲインアンプはクリーンがヘタっているものも多いので貴重な存在。

お値段は45万円ほど

使用ミュージシャン:横山健、亮(マキシマムザホルモン)、生形真一(ELLEGARDEN)、 薫 (DIR EN GREY)

Dumble Amp Overdrive Special(ダンブルアンプ)

市場にほぼ出回ることのない幻のアンプ。

粒立ちがしっかりしていて、歯切れの良いサウンドが特徴。このサウンドを求めて、多くのエフェクターが作られている。

300万~400万円はくだらないらしい…!!

使用ミュージシャン:ラリー・カールトン、スティーヴィ・レイボーン、ジョン・メイヤー


値段を赤文字にしましたが、アンプってめちゃめちゃ高いですよね(笑)
これらのアンプを揃えようとしたら、何百万円かかるかわかりません…!

このサウンドが一台で楽しめるのが「KEMPER」の凄さなのです!!(ちなみに「KEMPER」は25万円ほどです。)

しかもそれらは「モデリング」ではなく、実際に録音されたサウンドです…!!

普通なら手を出せない世界中のあらゆるアンプを弾くことのできる夢のような機材ですね!!

実際に録音された世界中のアンプを弾くことができる!!

本物のアンプを買うと考えるとめちゃくちゃコスパ良し!

サウンドの再現性がめちゃめちゃ高い!

ここまでの説明で皆さんが思っているのは、

実際のアンプをコピーするってことはわかったけど、どれくらいの再現性なの?

本物と比べたらそりゃ質が下がるでしょ!!

ということかと思います。

そりゃそうですよね(笑)
コピーと言っても録音した音ならばクオリティが下がるはず。

ですがこの再現性の高さこそが「KEMPER」真骨頂なのです!

あとでサウンドチェックをしますが、本当に聴き分けできません(笑)

  • 歪み感
  • 真空管アンプのサウンドの立体感
  • ピッキングニュアンス

など本当に忠実に再現することができます。ほぼ完ぺきにコピーできるといっても過言でないです。

「KEMPER」がプロの現場でも使われるのは、そのサウンドのクオリティが保たれているからこそですね!

サウンドの再現性が聞き分けできないほど高い!

「KEMPER」のラインナップ

「KEMPER」は4つのラインナップがあります!

パワーアンプ搭載タイプと搭載していないタイプの2種。
そして、それぞれにヘッドタイプとラックタイプの2種があり合計4種です。

ヘッドタイプとラックタイプ

ヘッドタイプ

写真のような形をしているタイプです。
上部にベルトのような取手が付いているので持ち運びしやすいです
ライブで使用したい方はこちらがおすすめ。

機能はラックタイプと全く同じです!

ラックタイプ

写真のような形をしているタイプです。
持ち運ぶというよりは、名前の通り、家のラックの上に置いておくような、収まりの良い形をしています。重さは320グラムだけ軽いです。
家使うならこちらがおすすめ

重複になりますが、機能はヘッドタイプと全く一緒です!

パワーアンプが内蔵されているか

パワーアンプ搭載型と非搭載型の2種類があります!

見た目はまったく変わりません!
重さはパワーアンプ分1.18kg重いです。

「どちらがいいの?」という疑問については

  • 内蔵型はキャビネットにそのまま接続して使うことができる。
  • 非内蔵型は他のパワーアンプを使うことになるので音が変わってしまう恐れがある。

といった感じで基本的にはパワーアンプ内蔵型の方がいいんじゃないかなと思います

LINE出力しか行わない場合は非内蔵タイプでもいいかもしれませんね。

ライブで使うなら搭載型、レコーディング用なら非搭載型

といった感じでしょうか。

でもレコーディングでもマイクで取るなら必要だしなあ(笑)

やっぱりパワーアンプ搭載型がおすすめです!!

ご購入はこちらから!

単品とプロファイルリモート付きの2種類を上げておきます。

プロファイルリモートの詳しい説明は下項でしていますのでチェックしてみてください!

KEMPER PROFILER 【POWERHEAD】

KEMPER PROFILER 【POWERRACK】

KEMPER PROFILER 【HEAD】(BLACK)

KEMPER PROFILER 【HEAD】(WHITE)

KEMPER PROFILER 【RACK】

KEMPER PROFILER REMOTE

「KEMPER」のサウンドチェック

ここではサウンドチェックをしていきます。

どうでしょう?

人によって感想が分かれるかとは思いますが、デジタルで嘘くさい感じはほぼ感じないですよね

クリーンではピッキングニュアンスが壊れない綺麗な音が鳴っているし、

強い歪みも

  • 歪み方
  • 倍音の出方
  • 真空管アンプ特有のふくよかさ
  • ピッキングニュアンス

など、とても高いクオリティを誇っていることが分かると思います!

「KEMPER」の機能

あらゆるアンプサウンドを呼び出すことができる

前項から言及していますが、「KEMPER」はあらかじめ内蔵されている300種類のアンプ、そして「Rig」と呼ばれる世界中の「KEMPER」ユーザーが録音したサウンドを呼び出すことができます。

リグマネージャーのダウンロードはこちら
http://www.korg-kid.com/kemper/rigmanager/

Rigのセッティングを弄れる

そして呼び出したサウンドはそこからのサウンドメイクが可能です。

VOLUME/GAIN/TREBLE・MIDDLE・BASS】の歪み量、EQ設定はもちろんのこと

内蔵されている

  • ディストーション、ブースターの歪み系
  • ディレイ、ピッチシフターディレイ、リバーブの空間系
  • モジュレーション、フェイザー、フランジャーのモジュレーション系
  • ワウ、コンプレッサー、ノイズゲートのフィルター系

と、多くのエフェクターによって音作りが可能です!

もちろんお持ちのエフェクターも併用可能ですので、お気に入りの機材と組み合わせて楽しむこともできます!

多用な接続端子

KEMPER色んなシチュエーションに対応できるように接続端子が豊富に付いています!

メインアウト

PA卓に繋ぐときに使用。
フォーン端子、XLR(キャノン)端子両方から出力することができる。
赤いボタンは「グランドリフトスイッチ」と言いグランド関係のノイズ軽減することができる。

スピーカーアウトプット

パワーアンプ内蔵型のみ付いている。
キャビネット(8~16Ω)との接続の際に使用

モニターアウト

モニタースピーカーに接続する際に使用
モノラル出力。
パワーアンプが内蔵していないタイプは、ここからパワーアンプに接続。

ダイレクトアウト/センド

外部エフェクターのセンドリターンに使用。
またプロファイリングの際に、プロファイルするアンプとの接続に使用。

リターン&オルタナティブイン

プロファイリングの際、マイクとの接続に使用
AUX INにもなるので、そこから音源を流すことも可能。
フォーン端子、XLR(キャノン)端子を使用できる。

USB
A、Bの2つが付いている。
AはUSB、BはPC接続に使用。
USBにRigのデータを入れておけば、他のKEMPERでも自分のサウンドメイクができる。

ネットワーク
プロファイラー・リモート(別売)を接続。
LAN端子の接続可能。

ペダル/スイッチ

エクスプレッションペダルやフットスイッチを接続する。

MIDI

MIDI接続が可能。
フットコントローラーなどの機器に接続することができる。

S/PDIF

S/PDIFで接続する機器とジョイント可能。
DAWにデジタル信号で出力することができる。

プロファイラー・リモート(別売り)使用で更に便利に!

「KEMPER」には専用のフットコントローラーが販売されています!

これがめちゃくちゃ便利なのでその機能を紹介していきますね!

【ライブに最適】高い操作性!

プロファイラーリモートでは1組5バンクののセクションを複数保存しておくことができます
左上の上下スイッチでセクションの切り替えを行い、1~5スイッチでそれぞれ設定しておいたバンクを呼び出すことが可能です。

【使用例】
  • イントロ、Aメロ、Bメロ、サビの4つのバンクに分けておき、順に切り替えていく
  • バッキング、リード、リフなど役割ごとにバンク分けしておく
  • 曲ごとにセクションを変えておく

また右側の4つのスイッチにはそれぞれエフェクトを設定することが可能です
バンクを呼び出してから、その音色に追加でエフェクトを掛けることができます。

【使用例】
  • ブースターを設定しておき、同じ音色でブーストしたいタイミングで踏む
  • 最後のフレーズにだけディレイをかけ、残響音を残す
  • 音作りの段階で色んな音色を試すことができる

右上のスイッチはチューナー機能を持っています。
スイッチを押すとモニターにチューナーが映し出され、簡単にチューニングを行うことができます。

多彩なルーパー機能

上の右から2番目のスイッチを押すとルーパー機能を使うことができます。
ステレオで30秒間の録音が可能です

そしてルーパー機能を操作するのは1~5のバンクスイッチになります。

1スイッチ→録音/再生/オーバーダブ
2スイッチ→停止/(3回踏むと)録音済みのループを消去
3スイッチ→(再生時)最初から/(停止時)ループ開始
4スイッチ→ループを逆再生
5スイッチ→ループの速度を1/2にする

またセクションを切り替えるスイッチはアンドゥ/リドゥに対応しています!

↑スイッチ→アンドゥスイッチ。直前のループ状態に戻す。
↓スイッチ→リドゥスイッチ。直後のループ状態に戻す。

プロファイリング機能

ここまでの説明では他の人がプロファイリングしたサウンドを呼び出す機能を解説してきましたが、逆に自身が持っているアンプのサウンドをプロファイリングすることも可能です!

自分の持っているアンプのプロファイリングができると

  • 持ち運びが簡単になる
  • 自分のアンプサウンドを発信することができる

こんなことが可能になりますね!

特に持ち運びに関しては、現場にKEMPERがあるなら、データをUSB一本で持っていることができるのでめちゃくちゃ便利です。KEMPERがない場合は、本体を持参しなければいけませんが、アンプを持ち込むよりは全然軽いです(笑)

ということで、ここからは「プロファイリング機能」について

  • 必要な機材
  • プロファイリングの手順
  • 気を付けるべきこと

を説明していきたいと思います!

プロファイリングに必要な機材

  • KEMPER
  • エレキギター
  • プロファイルするアンプ
  • 録音するためのマイク

必要な機材はこの4つです!

プロファイリングの手順

では次は手順ですね!大まかに言うと、、、

  1. 機材の接続
  2. 3段階のテスト信号
  3. リファイン(ギターを実際に弾いて微調節)

の3段階です。

1.機材の接続

まずは機材の接続をしていきます。

ギター → KEMPER → アンプ → (マイク設置) → KEMPER

  1. まずはギターをKEMPERの「INPUT」に接続します。
  2. そしてKEMPERの「DIRECT OUTPUT/SEND」端子と録音するアンプのギターインプットを接続。
  3. 次にマイクを録音したいアンプのキャビネット前にセット。
  4. 最後にマイクをKEMPER裏側にある「RETURN INPUT」に接続して完了です!

一周するように説明するとこんな感じです。

2.3段階のテスト信号

機材のセッティングが終わったら、本体の「record」ボタンを押すとプロファイリングが始まります。

そしてここから3段階のテスト信号を送ることによって、アンプをプロファイルして行きます。
KEMPERから出力された信号と、アンプ、マイクを通ってKEMPERに入力された信号の差異を測ることによってアンプの特性を数値的に把握していくんです。

【第一段階】

第一段階では徐々に上がっていくホワイトノイズ(すべての周波数帯の強さが均一なノイズ。アナログテレビの砂嵐がこれ)が送信されることによって、アンプの回路構成、キャビネットの周波数特性を調べます。同時にスピーカーのインピーダンスの特性、フィードバックについてもプロファイルしていきます。

【第二段階】

第二段階ではアンプが歪む直前のレベルに相当するホワイトノイズが送信されます。第一段階と比べると小さめなノイズになります。ここではアンプに使用される真空管の歪み方の特性がプロファイリングされます。

【第三段階】

第三段階では数学的な数値に基づいた不規則なホワイトノイズが送信されます。様々なパターンの周波数を送信しその反応を見ることでアンプ独自の性質を調べ上げていきます。スピーカーの構造による共振やコーンのブレイクアップなどの特性が浮かび上がってきます。

3.リファイン

最後に「リファイン」作業です。

「Refine Profile」ボタンを押し、20秒間ギターを演奏します。

単音、コードなど様々なフレーズをゆっくりと演奏するのがポイントです。

激しいプレーは避けてください!

これでプロファイリングは終了です!!

プロファイリングする上で気を付けるべきこと

プロファイリングする上で注意すべき点はマイキングです。

KEMPERのプロファイリングは良くも悪くもセッティングをそのままコピーできる機材です。
つまり上手いセッティングでコピーすれが良い音が録音できますが、セッティングの状態が悪ければそれ相応の音になっていまします。

そして、KEMPERでプロファイリングする上でその不安要素になるのがマイクです!

  • 使うマイク
  • マイキングの位置

で音が相当変わっていきます。

色々試して自分にとってベストなセッティングを見つけてください!

【おすすめのマイク】

Royer Labs/R-10

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